疾患委員会

血小板委員会

作成日:2013.12.17
更新日:2021.12.21

Ⅰ.活動目的(血小板委員会規約参照

日本小児血液・がん学会血小板委員会は、先天性あるいは小児の後天性血小板減少症ならびに先天性血小板機能異常症等に関して、疫学研究、病態の解明、疾患啓発、診断および治療の改善活動を行うことを目的とする。

Ⅱ.主な活動

  1. 小児期発症の血小板減少症の本邦における疾患登録・経過観察体制の構築と疫学研究
  2. 小児期発症の免疫性血小板減少症に関する病態の解明、ガイドライン作成を通じた診断・治療の改善、患者および患者家族の生活の質(QOL)評価および改善を目指した活動および活動の継続的な評価
  3. 先天性血小板減少症・異常症の調査と研究
  4. 小児血小板疾患の症例相談 
  5. 患者と保護者を対象にした広報教育活動
  6. その他、委員会が必要と認めた業務

Ⅲ.活動実績

1. 疫学研究

「小児の特発性血小板減少性紫斑病(ITP)に関する疫学調査研究」の公表
登録年:2009~2013年
疫学研究実施期間:2011~2015年

日本小児血液・がん学会血小板委員会は、学会疾患登録事業を活用する形で、小児の代表的血小板減少症である免疫性血小板減少症(Immune thrombocytopenia, 以下「ITP」と略)の疫学研究を行いました。この疫学研究は厚生労働省の「疫学研究に関する倫理指針」を遵守し、日本小児血液・がん学会会員所属医療機関において実施されました。この研究は日本小児血液・がん学会臨床研究審査委員会並びに研究代表者所属機関(宮城県立こども病院)倫理委員会の承認を得て、疫学研究の内容を日本小児血液・がん学会ホームページにおいて公表し、該当疾患のお子さん並びに代諾者の個別の同意を省略して実施しました。以下、疫学観察研究実施計画、医療機関への協力依頼、患者およびご家族への説明文書および研究成果を掲載しました。

2. 診療ガイド・ガイドライン等の出版公表

1) 小児難治性ITP治療ガイド2019
2) 先天性血小板減少症・異常症の新しい診断・登録・検体保存体制
3) 先天性血小板減少症·異常症の診療ガイド
4) 日本小児血液・がん学会2021年小児免疫性血小板減少症診療ガイドライン(近日公開)

3. 先天性血小板減少症・異常症診断アルゴリズム

先天性血小板減少症あるいは異常症は多様な一群の遺伝性(家族性)疾患の総称で、小児ではITPの鑑別診断として重要です。その発症頻度や臨床像については不明な点も多いですが、最近では病態の解明と分類、病因遺伝子の同定が進んでおり、遺伝子診断が可能となる疾患も増えています。その様な状況において日本小児血液・がん学会血小板委員会では、先天性血小板減少症・異常症の分類と診断アルゴリズムを作成しました。この診断アルゴリズムは、日本小児血液・がん学会雑誌に発表された2論文(國島49:382,2012; 笹原ら50: 186, 2013;下段にPDF掲載)を元に、血小板委員会が診断の手引きとして活用しやすい形にまとめたものです。また、最新の研究に基づいて2021年に「先天性血小板減少症·異常症の診療ガイド」が公表されました。我が国の小児血液疾患の診療において、先天性血小板減少症・異常症を鑑別あるいは診断する際の一助となれば幸いです。